
◆基本情報
・店名:NoodleWorks
・品名:ラーメン 690円 + しゃぶしゃぶ木耳150円
麺コール:バリカタ
・場所: 東海道線 藤沢駅 徒歩7分
・訪問:初回
・総評:上の上
【スープ】
豚骨の濃厚クリーミーなポタージュタイプ。
塩気のカドは目立たず、クリーミーマイルドなスープ。
あっさりでは無いのだが、こってりでも無く、濃い味好きにもこってり苦手な人にも楽しめるスープだと感じる。
【トッピング】
のり、ゆで葉キャベツ、バラ巻焼豚、青ネギ、ハーフ煮卵。
このキャベツは何の役割でそこに存在するのか読み解けなかったが、濃厚スープの箸休め、彩りとして良い役割を果たしている。しかし、只のお飾りではなく、切り方、大きさ、茹で加減は完璧。
煮卵は味の染み、食感が完璧。白身は火が通り、黄身の完熟から半熟へのコントラストが素晴らしく、食感が大変良い。
【麺】
博多とんこつ系の細麺。加水は低そうなのだが、コシがあり、細い癖にモチっとした食感を感じる。またスープ絡みが大変よく、控えめに言って激ウマ。
茹で加減は、ヤワ目から粉落としまで6段階から選べる。
一番人気と表示されていたバリカタをコールしたが、これはきっと正解。
【チャーシュー】
巻バラのスライス一枚。
これは特筆点なし。事前調査の写真ではローストポークに見えたのだが、この日食べたのは特に印象に残るものではなかった。味も突出しておらず、歯応えも普通。ただし、ハム臭がするものでも無く、無難なものだった。
【総評】
この日は、休み。
会社の友人が強く勧めるこのお店、藤沢にあるとのことで、江ノ島に海を見に行くついでに立ち寄ることに決めた。

横浜を過ぎた先の街並みはなぜか好き。
電車から見える景色が心を落ち着かせる。
何故なんだろう。耳をすませば。感?かな。

藤沢駅に到着。
南口を出て、ドンキホーテの方に歩いて行く。
途中を左に曲がったのち、路地を覗くと、あったあった、行列。

列は、若者、女性も並んでいる。
ふむふむ。私が普段行く店とは違う上品系の店なのだな。

屋号、サイン、ファサード、店内、内装は木をあしらったバリ風リゾートな作り。
内装にお金をかけており、清潔感溢れる。
床が油でヌルヌルしてたりしない。たまにはこういうのもいいなと思った。
が、肝心なのは麺の味。と気を引き締める。
券売機は店外にあり、列に並びながら購入する。

私は、この手のとんこつには、きくらげが欲しいと思っているので、追加きくらげを購入。
店内は、待ち用ベンチ2名掛けが2脚、客席はカウンターのみ10席。
30分ほど待ってカウンター席へと案内される。

卓上はおろしニンニク、すりゴマ、紅生姜。
ホワイトペッパー、酢(だったかな?)、替え玉用タレ。
と長浜系ラーメン装備。
プラ箸と爪楊枝と紙ナフキン。箸入れの取手には巻貝がくっつけてあり機能的にも良く、何よりおしゃれ。
お水は卓上のデカンタ。レモン水。

さて、御対麺。
まずきくらげのデカさにびっくりしてしまったが、全体的に彩りが良く、上品ながらも店の強いこだわりが伝わってくる。

麺はバリカタをコール。
この細麺、モチモチしていて、スープの背負いが良く、口の中でしっかりと「ラーメン」を表現する。
ラーメンはやはりこうでなくてはならない。

この煮卵には感動させられた。
まず、690円プライスの麺にデフォルトで煮卵が付いていることもありがたいのだが安かろうまずかろうの仕事では無い。
白身はしっかり火が通り、外殻3mm程度味の染みている漬け込みタレの軌跡が残っている。
そして、黄身の外から内にかけてのコントラスト、熱のグラデーション。
まるでサバンナの夕陽のようだ。
口に運ぶと、これらが、口の中でとろけるような食感を演じる。美味しかった。

このキャベツは何のためにあるのか読み取れなかったが、ここまでのこだわりを感じる以上、何か伝えたいメッセージを抱えて、ここに存在するのであろう。
私は、このスープの箸休め的な位置なのかと思った。
茹で加減はキャベツ臭さを消しつつ、クタクタにくたびれない葉感を残すもの。
この茹で加減を研究するだけでもエネルギーが必要であったろう。
決してやっつけ仕事で置いている訳ではないことだけは確かだ。

きくらげは衝撃のデカさ。
150円という価格設定から線切りが鬼盛りでくるのか、と想像していたが、耳丸々が、3切れ乗っていた。
しかしながら、このきくらげ、フレッシュさは大変わかるのだが、ヌメリと臭みが残っており、このクリーミーとんこつのスープを持ってしてもその臭みが取れることはなく、正直、邪魔だと感じてしまった。
しかし、こんな立派なきくらげは人生初。
酢の物か何かにして、ビールのおつまみとして食いたいと思った。

ここまで来たら、替え玉しない訳にいかない。
替え玉は、丼に直接投入するスタイル。スープも足してもらえた。
スープを残しておけというのがこの手の店のスタンスだが、純粋に美味しい麺を食べてもらいたいというホスピタリティを感じた。
写真が汚くて申し訳ないが、投入された丼にゴマ、ニンニク、生姜を投入してタレをひと回し。このタレがニンニク醤油になっており大変良い。
うん、味変成功。素晴らしい。飽きずに食べられる。

替え玉時に、ネギとのりのお替りも提供してくれる。
木の器がいちいちおしゃれだ。

完食。
スープの旨味がたまらずレンゲが止まらなかったのだが、完飲はグッとこらえた。
この瞬間、小ライスでも手渡されたら何の迷いも無く投入して無心で掻き込んでいたであろう。
総評は、上の上。
麺が美味い、スープが美味い、絡んで相乗的に美味い。天晴れであった。
個人的にあと一歩頑張って欲しかったのは、スープのパンチ。
塩のトガりが少ないのはありがたいのだが、クリーミーポタージュが続くと後半に飽きが来る。ファーストタッチでグッとくるものが無かった。
と、言っておきながら、卓上のタレ、ゴマ、ニンニクを入れることでパンチ不足を補い、味変も出来るので、マイナスポイントとはしていない。むしろ、二種の風味を楽しめることが売りだとも言えるのである。
あと、お肉。チャーシューにはもう少しこだわって頂いても良いかと。
ただしこの、ここまでのクオリティで690円は全くもってもう文句の言いようがない。
我が家の帰り道上にこれがあったら、週3以上通う自信がある。
よかった。無くて。糖尿病になっちゃうとこだ。
ありがとうございました。